17歳たちの肖像

息子の17歳の誕生日に、息子のクラスメイト3人が泊まりで遊びにきた。

みんな初めて会う子たち。

話には聞いていたけど、イメージしていた以上の素敵な個性の持ち主達で驚く。

美しい風景に出会うと、携帯ではなくカメラを取り出して撮る。全員がカメラの授業をとっていて、プロとして活躍している先生の影響を受けているからだ。

空の美しさに敏感。

アーティスト気質。

話がおもしろい。ボケ方もみんな個性があって楽しい。

公園でキャッチボールしたり、ピザパーティをして、みんなでハッピーバースデーを歌いながらケーキのロウソクを息子が吹き消して、それを動画に撮って爆笑。

そのあとお風呂に行ったりと、

やや大人の忘年会のような様相を呈しつつも、

色んな刺激をもらえて楽しかった。

若い人のエネルギーや新しい文化に触れると、元気になれる。

しかし、17歳たちは、実にピュアでフレッシュだけれど、その人生は順風満帆そのものというわけではない。

 

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ゴメンとありがとう

1年くらい仲違いをしたままになっていた人に、昨日メールをした。

私のこれからのことと、そのことに関する不安を伝えて応援して欲しいとお願いする旨のメールだ。

ここだけの話、仲違いをする直前、私は彼のことを罵ったし

怒っていたし

恨んでいた。

だから私のこれからのことなんて、絶対に教えてやらないという

ものすごくひとりよがりな、しかも相手には大した痛手もないという復讐を企て

密かに続行中だったのである。

しかし、この台風の低気圧で寝込み、モヤモヤが止まらない私は、

何をやり足りてないのか

私を突き動かすモノは一体何なのか

モヤモヤざわざわしながら考えに考え、ジダバダしまくり、

彼とのことに思い至ったのである。

そして上記の旨を伝える、3行足らずのシンプルなメールをした。

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不幸と幸福

私の知り合いが、ごく最近、新聞沙汰になった。

自分の話ではないので、ここに詳細は書けないが、私自身も密かにショックを受け

どうしてこのようなことが起こったのかを、じっと考え続けていたものである。

出版したり、講演したりと大活躍していた彼が、いま全てを失ってしまったことは

悲劇としか言いようがないが、

このような出来事は、誰にでもいつだって起こりうることであり、

とても彼を責める気にも、

愚かだと笑う気にも、

なれないのである。

彼とは仕事上の付き合いであり、私生活がど

のようであったかはあまり知らなかった。

だからこの事件は、私にとって青天の霹靂であった。

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場所の記憶

私は、歩くことが好きである。

最近は特に尾道が好きで、ここ一年で2、3度ひとりで訪れている。

いつか尾道にアトリエを構えたいと、密かに、でも本気で思っているくらいである。

尾道が好きな理由はいくつかある。

中でも、その昔に良質な港町で、北前船が寄港していたこともあり、今もどことなく華やかな気を残していることや、

場所の記憶を豊かに湛えていて、その風情に心を掴まれることが

最たる理由である。

場所の記憶というのは、ちょっとうまく説明ができない。

それは自分が感じとるものであって、誰もがはっきりと認識できる種類のものではないのだと思う。

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決まっているということ

目の前の出来事に一喜一憂するということがある。

恋愛をしている時など特に、相手の一挙手一投足に不安になったり喜んだり、忙しい。

彼は自分の運命のパートナーなのか否か。考えてばかりいたりする。それはそれで甘やかでもあり苦しくもある、恋の醍醐味かもしれないのだが。

先日、私はフランス大統領マクロン氏とその夫人の記事を読んでいた。

25歳上の夫人は氏の中学時代の恩師で、出逢った頃夫人は既婚者であったことも有名な話であろう。

私は日頃ゴシップ的なことにはあまり興味がないので、その記事を読んだのはごく最近である。

けれど、2人が並んで写っている写真を見た時に、私は何だか妙に納得したのである。

そして、その納得感は

そうか、こうなると決まっていたのか

と、いやおうなしに感じさせる何かが、その2人の姿から放たれていたことから来ている。

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希望のシナリオ

最近気づいたことがある。

私には、自分の気持ちをわかってもらえないと、

どうしようもなく悲しくなり、涙が出てきてしまい、

それだと日常生活で困惑する・されるケースが多いので

それを避けるために、無意識に書いたシナリオがあるということに。

それは、わかってもらえないことで悲しまなくて済むよう

わかってもらえない現実を作り出すことで

ほらね、わかってもらえないでしょ?

どうせわかってもらえないんだから、

わかってもらうということをはじめから諦めよう。

そして傷つくのを防ごう。

というものである。

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悲しみの井戸

私は恐い思いをすると、感情が麻痺するというか

心が凍りついて動かない、という状態になることがある。

そのような時は、何をしていても心がしーんとしており

とても白けた気持ちであり、

目の前で起きていることが

何か遠い出来事のような

ただの映像を見ているような感覚で、

現実味がない。

喜怒哀楽があまりないので、必然的に顔の表情も乏しくなり、

恐らく能面のようになっているだろうと思う。

自分がそのような状態になった時は、

きっと過去に何かショックなことがあったのだろう

恐い想いをしてトラウマがあるのだろう、と

それが何なのかを特定できていなくても

そう解釈することにして、

でもそれは今起きていることではなく、

もう終わったことなのだと

自分に語りかけるのである。

すると時を置いて、何かが少しずつ溶け出すように

そこはかとない悲しみが

ふわっと立ちのぼってくる。

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うれしい知らせ

今日、元パートナーから久しぶりにメールがきた。

この春から大学の副学長に就任したという知らせであった。

 私と結婚した時はまだ助教授だったから、大出世ではないか。

 

すごいね!!おめでとう!!!とすぐに返信した。

 

結婚していたものの、仲が悪かった時は、

 あれで助教授が務まるなんて、どうかしてるぜ。

 と本気で思っていたし、正直教授になれるかどうかも怪しいと思っていた。(本当にごめんなさい・・・)

 が、私の見立ては大きく外れたということになる。

 外れたものの、これは幸せな外れかたである。

 出世イコール幸せとは限らないけれど、

 彼の努力が実を結んだということは、ただただうれしく、祝福したいし、

 そして、彼の成功を心から喜べる自分であることも、とてもうれしい。

誰も何も失うものがなく、関係者全員にとって良きことであった時の、平和な喜びである。

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職場にて神と遭遇

職場の後輩に、「知らなかったです」で済まされてしまうことが気になっていた。

例えば海外出張のルールや就業規則。

始めから逐一説明してあげても頭に入らないし、情報量も膨大だから、前もってこちらから説明することはしない。

どこにルールブックが置いてあるかさえ教えてあれば、自分が必要と思ったタイミングで調べられるし、それが最も効率的だと思っている。

聞かれればもちろん教えてあげるのだが、そもそも聞かれることがない。

どこがわからなくて何を知りたいのかを、自分から聞いてくれなかったら、こちらもどんな情報を与えてあげたらいいかわからない。

そして当人は何も考えないまましばらくほったらかしにしてて、直前になって問題が勃発し、その時になって発せられる言葉が

「知らなかったです」

となる。

あなたの人生はひたすら待ちなのか!?人生を主体的に生きる気はないのか!?

と猛烈にダメ出ししたい気持ちに駆られた時、ふと、自分も人生でこのような状態になっていないかと、内臓がひやりとした。

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あたりまえのこと

昨日息子と話していた時のこと。

そもそも反抗期なので日頃あまり口をきいてもらえないのだが、

昨日はたまたま話題が進路のことだったので、キレられたり、グチられたり、励ましたり、誤解を解いたりしながらも話をすることができた。

最後に席を立つ際に、息子はポツリ「看病してくれてありがとね」と言った。

2,3日前に息子は発熱したため、私は息子の部屋に布団を持ち込み夜中も看病したのだが、そのことを指して言っている。

看病といっても、頭を冷やすための氷枕を何度か取り替えただけだ。

「看病するなんてあたりまえなんだから、ありがとうなんて言わなくてもいいんだよ。そんなことでありがとうなんて言われたら、お母さんが今までどれだけあたりまえのことをしてあげられてなかったか、気にしちゃう」と私はうじうじ答えた。

そうしたら、

「感謝するのがあたりまえだ」

と返され、

このツンデレ対応に

思わずじーんとした。

「そんな風に言えるあなたは、本当に素晴らしいね」

と心を震わせながら言ったら、

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